お子様に優しい小児耳鼻 | 赤池耳鼻咽喉科医院 | 文京区 千石駅徒歩3分 耳鼻科 小児耳鼻
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小児耳鼻科とは?
「小児耳鼻科」と聞くと、一般の方はどの様な印象を受けるでしょうか?
多分、他の耳鼻科の先生に比べて特に小児に詳しい耳鼻科の先生と思われるのが自然でしょう。
しかし、実際はどんな大病院でも「小児耳鼻科」という科は存在しません。
何故かというと、耳鼻科の患者さんの半分は小児ですので、小児を見るのが当たり前だからです。
例えば、「小児外科」という科は存在します。
これは外科の患者さんの中で症例数の少ない小児がんなどを専門にする先生で、それなりの経験と高度な技術を持った医師しか出来ません。
あるいは「小児精神科」を名乗る医師もおられます。
元々は精神科の専門医でありながら、比較的少ない小児の精神疾患に対する経験が豊富な医師と言えるでしょう。
ですから、敢えて「小児耳鼻科」と名乗るとすれば、耳鼻科専門医の中でも、大きな小児専門病院の「耳鼻咽喉科」に長年勤務していた医師などは許されるかもしれません。
医師であれば何科を標榜しても自由である事も問題ですが、特に、小児科医が耳鼻科専門医の資格を持たずに「小児耳鼻科」を標榜するなどという事は常識では考えられません。
たとえ、立派な耳鼻科用器具を揃えていたとしても、使い方を知らないと逆に凶器にもなり得るのです。
耳鼻科と小児科
耳鼻科と小児科、どちらも「専門医」の資格があります。
ちなみに耳鼻科の専門医になるには指定された病院の耳鼻科で最低4年の研修後、試験に合格すればなれます。
正式には「日本耳鼻咽喉科学会認定専門医」と言います。
現在「耳鼻咽喉科」のみを標榜している医師はほぼ100%が専門医の資格を持ち、かつ平均10年以上の耳鼻科勤務経験を持っています。
小児科は5年の研修が必要です。
小児科医はそれだけ範囲が広いとも言えます。
ですから、私は基本的に小児科医をリスペクトしています。
決定的に違うのが耳鼻科は外科医、小児科は内科医という点です。
耳鼻科医は他の科では用いない特殊な器具の扱いに慣れています。その技術を習得するためには、1年や2年ではではまず不可能で、まして、大きな手術の執刀医となるには最低でも10年以上の経験が必要です。
「耳垢除去」も耳鼻科専門医の特殊技能と言えるのもで、他科の医師では簡単に行えません。まして、5才以下の小児の耳垢除去は、耳鼻科専門医でも苦労します。また、「中耳炎」に関しては、耳鼻科医がいる病院にいる限り「耳が痛い」という小児は全て耳鼻科へ回されますので、小児科医が中等度以上の中耳炎を見ることはまず無いと言っても過言ではありません。
ちなみに、小児科、耳鼻咽喉科両方の専門医資格を持つ医師はいません。
風邪で小児科に受診した時、ついでに耳、鼻を診てもらうというのはダメなんですか?
子供さんが風邪をひいて、まず小児科にかかるのは自然です。そこで、耳、鼻も診てもらえれば我々耳鼻科医も助かります。しかし、実際は、耳垢を除去し鼓膜の状態を正確に診断できる小児科医はいません。発熱の原因を調べる場合、中耳炎の有無は非常に重要です。
同じような風邪症状でも、耳も痛い、鼻の調子が悪いなどの場合は耳鼻科を受診することが多いと思われますし、実際の耳、鼻、のどの外科的処置は耳鼻科専門医しか出来ません。
咳の症状が強い時は耳鼻科医も聴診器で胸の音を聞くことがあります。
もし、肺炎や重症な喘息などが疑われる時は小児科受診を勧めます。
耳鼻科と小児科はお互いに自分の手に負えないと思ったら躊躇せず紹介しあう事が必要なのです。
病気を治すことが第一ですので、場合によってはご面倒でも両科に受診するようお願いします。